2009年12月アーカイブ

◎ WEコラボ研究2009は厚生労働省「平成21年度障害保健福祉推進事業(障害者自立支援調査研究プロジェクト)」の指定を受けて進めています。

 

本当にありがとうございました。

ほぼ一ヶ月ぶりの書き込みになりますが、いかがお過ごしでしたでしょうか。研究班のメンバーのみならず、このブログを訪問して下さる方も増え、新たな出会いが始まったこの一年。本当に、心から感謝しています。今回はアップできる資料がわずか小生のメモ一本ですが、この間の動向、素敵な実践等を紹介させて頂き、今年最後のブログアップとさせて頂きます。

 

Kristianstad2008 124.jpg

 

クリスマス~除夜の鐘~初詣と八百万の神を大切にする?日本。年末年始はどんなご予定ですか?

写真は一昨年1ヶ月ほど滞在したスウェーデン南部の大学街Kristianstad大聖堂の聖歌隊です。来春、2年ぶりに「帰省」予定です。

 

 

 

◎中学校がかわる~上小圏域障害者総合支援センターの素敵な取り組み

11月25日、長野県相談支援従事者現任研修のセッション「発達障害者の一貫した支援システム」で福岡寿さん、橋詰正さん(上小圏域障害者総合支援センター・相談支援専門員)、勝又和彦さん(長野県教委・特別支援教育課指導主事)とご一緒させて頂きました。その際、橋詰さんの粘り強い取り組みの結果、発達障害のある生徒さんを教える各教科担任が、その生徒さんに対する留意事項や工夫などを一覧にして、支援情報を共有しながら教育をすすめる、というように変わってきたという報告を聞き、福祉と教育の協働は一夜にしてはならず、しかし!と心強く想った次第です。今年度の研究でも中学から高校への移行支援が極めて重要なポイントとして浮かび上がってきています。

◎長野県における発達障害者支援のフロンティア

翌週12月2日、再び松本入りして平成21年度発達障害支援実践報告会に参加。4つの実践報告それぞれにコメントさせて頂き、その上ショートレクチャー1時間というシビアなプログラムでしたが(笑)、それぞれの実践がとても素敵でしたので、簡単に紹介させて頂きます。

◆佐久市療育支援センター(報告:有賀明子さん)

市町村合併後の平成18年3月に改めて「子育て支援都市」宣言を行った長野県佐久市。佐久市療育支援センターは旧保育園を改修して児童デイサービスの指定を受け、発達障害のクラスをつくって構造化・視覚支援の療育を始めました。幼児期は敷居の低い療育グループも重要ですが、敷居の低さが専門性の低さになっては困りもの。そこをしっかり支える取り組みです。

◆川岸小学校のチャレンジクラブ(報告:福田敬子さん)

校区に児童養護施設があり、センター校である諏訪養護学校から最も遠いという厳しい条件下の川岸小学校。教室不適応を起こしている児童(不登校、ADHD、愛着障害)の居場所づくり、校内支援体制づくりとして、障害児学級籍・通常学級籍の児童がいっしょにSSTを学べるチャレンジクラブを立ち上げました。平成21年度は3コース22名の参加。そして公開授業では「学級担任が一人で行うSST」が取り上げられる、といったように学校全体に広まりつつあります。

◆木曽SSTグループ(報告:宮内かつらさん)

「何をするにも、人材不足、施設不足が課題になる木曽」という地域的背景の中で、障害者総合支援センター「ともに」の中に保護者や教員がSSTを学び、子どもがSSTを学びつつ活動の場を得るという取り組み「木曽SSTグループ」が始まって3年目。水曜日グループと土曜日グループに分かれての活動は年8回、合同での運動プログラムは年3回、そして学習会を1回と広まってきました。「わかる」から「できる」人づくり、着実に進んでいます。

◆青年期・成人期広汎性発達障害者デイケア(報告:野口由希子さん)

長野市保健所が精神保健福祉センターからの技術支援を受け、平成12年から取り組んでいるデイケア。「社会的スキル・対人関係の持ち方を学ぶ・練習する場」であると同時に「安心できる場・受け入れられる場・成功体験を積む場・相談できる場・同じような悩みを抱える仲間に出会う場」というまとめがとても印象的でした。今年のWEコラボ研究がテーマにしている「居場所づくり」の要素を的確に表現して頂いた、という想いでいっぱいです。

 

Minilecture_Door.jpgのサムネール画像

 

 

 

最後に行ったミニレクのPPTです。参考までに。

→  Susumu_Kase_Minilecture20091202.ppt

 

 

 

 

◎発達障害者と支援者のめぐりあい・ひびきあい

大阪にて12月12-13とセッションを行ってきました。特に13日のNPO法人淡路プラッツ代表の田中さんによるレクチャー、その後2時間にわたるリレートークによって、ベールがはがれつつある、という実感です。ただし、どこに、支援が必要なのに支援が届いていない人がいるかがわかったとしても、どのように支援を届けられるかという厳しい問いが待っています。このセッションの報告は年明けになりますが、併せて行った滋賀県発達障害者支援センターのヒアリングに際し、井深允子センター長が「発達障害者のボリュームを考慮した政策への転換が必要」という言葉とその重さを改めてかみしめた一日でした。

 

それでは皆様、よいお年をお迎えください。