2010年5月アーカイブ

◎平成22~24年度の三年間、学内チーム研究「東京学芸大学<子どもの問題>支援システム・プロジェクト(大学運営費交付金)と、インターカレッジ研究「欧米8カ国のインクルーシヴ教育における合理的配慮のあり方に関する研究(科研費補助金)」を同時進行で推進中です。ご意見等はwewewe@u-gakugei.ac.jp まで。

 

「インクルーシヴ教育と合理的配慮のあり方研究」始動

前回のブログアップから2ヶ月も立ってしまいました。決してサボっていたわけでも、病気で入院していたわけでもなく、二本のプロジェクト仕込みに手間取っておりました(現在も継続中ですが・・・)

いずれにしましても、嬉しい悲鳴ではあります。少人数ながら続けてきた欧米の特別ニーズ教育に関するインターカレッジな学習会をベースに申請した科研費が採択され、向こう三年間にわたり、欧米8カ国(スウェーデン、デンマーク、イギリス、ドイツ、フランス、ロシア、アメリカ、オーストラリア)のインクルーシヴ教育のありようを丁寧に取材し、検討することができることになりました。

その検討に際してのキーワードが「合理的配慮」です。障害者権利条約第24条/教育の2では「この(教育についての障害のある人の)権利を実現するため」締約国が確保すべき事項として、例えば「(b)障害のある人が、自己の住む地域社会において、他の者との平等を基礎として、インクルーシブで質の高い無償の初等教育及び中等教育にアクセスすることができること。 」や「(c) 個人の必要に応じて合理的配慮が行われること。」を挙げています。それぞれの国では、何をもってインクルーシヴ名教育といい、何をもって合理的配慮と呼び、判断しているのか。日本のこれからを考える上で有用な参照情報をきっちりと提供したいと考えています。(上記権利条約の訳文は川島聡・長瀬修 仮訳(2007年3月29日付訳)を用いさせて頂きました。

以下は、この三月に訪問したスウェーデンの中学校における見聞をもとにしたミニ発表資料です。ブログ再開にあたり、まずは紹介させて頂きますね。

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1962年に今日の学校教育制度の基本設計がなされたスウェーデン。その基本理念・スローガンが「すべての者のための一つの学校」です。1968年から、それまで就学免除対象となっていた中重度の知的障害がある人たちも就学が保障され、「すべての者」に対する機会の保障は実現されました。しかしながら、「結果の保障」はまだまだ道遠く、加えて論点は「一つの」をどのように捉えるかです。