Våren knackar på ~ 新たな時代に向かって

春の足音・・・

Våren knackar på ~ 直訳すれば「春が(ドアを)ノックする」ですが、「春はもう、そこまで・・・」といったところでしょう。今日はこれまでの快晴から一転、雪景色となりましたが、水分の多い春の雪で、むしろ暖かく感じます。気がつけば明日は帰国の途につく日となりましたが、幸か不幸か、今回も大きな学習課題/宿題を持ち帰ることができそうです。

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定宿のホテルSirius前。昨晩から降り出した雪が少し積もっています。これはこれで、美しい風景ですね。

目の前の公園は、夏になるとJazz Festivalが開かれることで有名だそうです。ホテルのロビーには1980年代から続くFestivalのポスターが飾られています。小生もJazzファンですが、確かに1980年代から、コペンハーゲン中心にケニー・ドリューらが活躍していましたね。

 

 

 

「新たな時代」を読み解くという宿題

一昨日、自閉症スペクトラムの生徒に特化したリソース学校「Klara」を訪問し、改めて柔軟に構造化・視覚化された学習環境の中で進められる、先生と生徒の暖かい交流を通した学習に感心しきりでした。そして、例によって「分離的統合」の話しを特別教育家になったリンダ(2年前にお会いしたときは成るべく勉強中でした)先生に持ちかけたところ、むしろ新しい学校教育法と学習指導要領の話題で持ちきりとなりました。いずれも今年度、2011年秋学期から適用されているとのこと。改正されるらしいとは聞いていたのですが、恥ずかしながら1年遅れの情報確認となりました。とはいえ、1000頁を越える改正学校教育法、きわめて詳細なシラバスが示された学習指導要領Lgr2011を通して、スウェーデンがどのような方向感で「新たな時代」に向かおうとしているのか、という大きく、貴重な宿題を頂いた想いです。

 

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今日のスケジュールは・・・朝食・HR・感情温度計・物理化学・休憩・英語・昼食準備・昼食・昼休み・物理化学・休憩・数学・休憩・読書・おやつ・下校、です。わかりますよね?

 

 

 

 

 

改正学校教育法と新学習指導要領の特徴

未だプレス発表の概説記事を読んだだけという前提で、おおよその特徴を紹介しておきます。直感的には、やはり「ゆとり」から「学力向上」へという政策転換が明確に打ち出されたという感じがしてなりません。

■大まかな内容しか示してなかった旧学習指導要領(基礎学校編/日本の小中学校)Lgr94に対して、詳細なシラバスが各教科別に低学年(1~3年)、中学年(4~6年)、高学年(7~9年)それぞれの段階で示され、なおかつ、6年と9年段階での到達目標が3段階(詳細には5段階)評定できるようなチェックリストとして示された。

■教師の資格が厳密に問われ、有資格者のみが常勤雇用されること、養成を受けていない教科を担当することは原則できないこと等が明示された。

■特定の教科に特別な才能を示す生徒のために基礎学校高学年に「プロフィールクラス」を設置し、入級のための選抜テストを実施できることとなった。

■他の生徒の安全と静穏な学習環境を脅かす生徒には文書による警告、一時的な出席停止など懲罰的な対応をとることができるとされた。

■特別なニーズのアセスメントを重視し、また学校医・学校看護師・心理士・ソーシャルワーカーの活用に対する権利が明示された。

■学校図書館の設置義務を含め、公立・私立双方の学校に学校教育法の適用を義務づけることとされた。

今回の学校教育法改正には1999年から10年以上の議論があったとのこと。また学習指導要領は確かに大きな変化です。これが何を目指し、実践に何をもたらし、この国をどう変えうるのか。そしてその中で「インクルーシブ教育」がどのように実現されていくのか、それこそ向こう十年の研究課題となりそうです。

閑話休題~Åhusの教会にて

さて、次回のスウェーデン訪問は秋を予定しています。今回は少々のんびりしすぎた感じですが(苦笑)、次回は質問事項てんこ盛りになりそうです。また、今回、コンサートに出かけた海辺の街、Åhus /オーフスにも再訪することになるでしょう。その近くにFuruboda国民高等学校Folkhögskolaがあるそうです。高校卒業後にさらに勉強できる生涯学習機関ですが、ここは音楽専門コースと身体障害者(手術後のリハビリ含む)の学習コースが「統合」されているそうです。今回は日程が合わず、訪問できませんでしたが、次回は是非とのお誘いを頂きました。さて、ますます勉強しなくては・・・・。

 

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幻想的な夜の教会。コンサートがあるため、ライトアップされていました。凍てつく寒さでしたが、木星・金星・オリオン座・半月がくっきりと美しい晩で、合唱とソプラノ・バリトン、それにチェンバー・オーケストラが深く響いていました。

なお、招待下さったKristianstad大学教授のJerry 先生。その父上の父上の父上の父上がこの教会の牧師を務められていたとのこと。なるほど-、と妙に感心してしまいました。

 

それでは、また。年度末故、次回の更新は新年度でしょうか?